着付け師になるためには?着付けの勉強から職を得るまで
着物が好きだから自分で着られるようになりたい、人に着せてあげられるようになりたいと考えたことはありませんか。今はYouTubeといった動画でも簡単に着物が着られる方法が紹介されているので、独学で着付けも勉強できるかもと思われるかもしれません。では、実際に着付けの勉強をする方法、勉強方法のメリットデメリットとは何か気になりますよね。
今回は、着付けの勉強方法、さらに着付け師になるために知っておくべきことについて解説していきます。
目次
着付けを習得する方法
着付けの技術を習得する方法として、最近ではYouTube動画で学ぶという方法も広まってきましたが、やはり王道は着付け教室に通う方法になります。
YouTubeなどの動画で学ぶ(独学)
YouTubeなどの動画を見ながら着付けを学ぶというのは、基本的に独学スタイルになります。動画を見様見真似で真似しながら学ぶため、きちんとできているのかをチェックする人もいません。また、途中で分からないことが出てきても質問できないというデメリットがあります。そのため、着付けがまったく初心者という人にはあまりおすすめできません。
逆に、かつて着付けの勉強をある程度やったことがある方で、久しぶりに思い出したいという目的で着付け動画を見ながら勉強するにはお手軽な方法で良いと言えるでしょう。
また、着付け教室には練習用のトルソー(ボディ)や用具などの用意もありますが、自宅で、独学で一から学びたいということであれば、着付けに必要な用具を全て用意しなくてはいけません。その場合は、着付けの流派によっても多少着付けに必要な用具や小物が変わってくるので、それを考慮に入れた上で、着付け道具を用意するようにすると良いでしょう。
着付け教室で学ぶ
一から丁寧に学び、いずれは着付けを職業にしたいと考えている方は着付け教室に通って技術を習得するのがおすすめです。
着付け教室では、ニーズによってコース選択できるところが多く、最近では最短で着付け師になれる短期養成講座を組んでいるところも少なくありません。
しかし、着付け教室といっても沢山あります。最初の教室選びで失敗してしまうと思わぬ出費などに見舞われ、着付けを学ぶということ自体に嫌気がさしてしまうことも少なくありません。着付け教室の見学に行く際には、入会後に着物を強制的に買わされないか、月謝以外にどんな出費があるか、グループ懇親会への参加が強制ではないかなどの確認は必ず行っておきましょう。
また、先生との相性もあると言えるので、できればいくつかの教室を見学してから、自分の目的やペースに合った場所で着付けを学ぶのが良いでしょう。
着付け師になるには実務経験が何よりも大事
将来的に着付け師として活躍したいと考えているのであれば、実務経験が何よりも大事になってきます。
実務経験の重要性
着付け教室である程度学び、資格を習得したからといって、実際現場できちんとできる着付け師になったという保証はありません。教室での学びは、師匠という強い味方、仲間と共に着付けに打ち込める場であり、小物や道具もきちんと揃っており、ある意味で上げ膳据え膳状態なのです。しかし、実際の着付け現場は時間に追われ、準備もままならないまま着付けに突入ということも少なくありません。お客様からのご要望にもお応えしつつ、自分の技術を全て発揮する必要があります。紐の長さが足りない、補正用品が足りない、着物の身幅が合っていないなど、着付け教室では考えられないようなハプニングに見舞われることは日常茶飯事です。そんなトラブルにも冷静に対処し、かつクレームが来ないような完璧な仕事をするためにも実務経験は必須なのです。
実務経験を積むなら着付け教室に通っている方が有利
着付け教室で着付け師になるべく勉強していれば、実際の着付けに同行して補佐をしたり、着付けをしたりする経験が積めます。
しかし、独学で着付けを勉強している人は実務経験を積む場を自分で用意するのが難しいのが現状です。例えば、美容院に売り込んで着付け師としてのお仕事をしたいとしても、実務経験がないのであればまず契約してもらえません。
着付け教室という後ろ盾があってインターンするのと、何の後ろ盾も信頼もない一個人がインターンをするのとでは信頼問題に大きな影響が出るということだけは覚えておきましょう。
独学で着付けを学ぶのはそもそも間違い?
ここまで、動画で着付けを学ぶ独学スタイルについてシビアな実情を述べてきましたが、そもそも動画を見て着付けを学ぼうとすること自体が間違っているのでしょうか。
結論から言うと、自装、すなわち自分で着物を着るための勉強法として、動画を見ながら学ぶ方法は意味があると言えます。しかし、赤の他人に着物を着せたい、また着付け師として活躍したい目的で独学勉強しているのであれば、それは間違った方法と言えるでしょう。
ただし、自分の子供など家族に着付けをするために動画で学ぶというのは問題ないと言えるでしょう。家族間であれば金銭問題が派生する恐れもなく、また失敗してしまっても許される環境にあるからです。また、先にも述べたように着付け勉強の復習用として動画を活用するというのも良い勉強になると言えるでしょう。
着付け師として働くためには
最後に着付け師として働く方法について解説していきます。
資格は取得しておく
着付けを本業にしたいと考えているのであれば、資格取得は重要です。特に、国家資格である着付師検定を取得しておくと就職に大変有利です。
大手に正社員として就職
着付け師を本業として稼いでいきたいのであれば、大手ブライダル企業や美容院、写真館などに正社員として就職するのが良いでしょう。基本の訪問着の着付けはもちろん花嫁の白無垢着付けなども完璧にこなせることが求められます。
フリー着付け師として活躍
着付け師としてフリーで活躍されている方も少なくありません。しかし、フリーの場合は自分から仕事を取る必要があるので、収入にはなかなか繋がりにくいです。
本職は別にあり、たまに着付け師として活躍したいという人に向いている働き方だと言えるでしょう。
着物レンタル店でアルバイトや契約社員として就職
着物レンタル店では実務経験が豊富な着付け師を募集しています。アルバイトや契約といった雇用形態がほとんどなので、時間に縛られることもなく、働きやすいです。
着物レンタル店和楽でも、実務経験豊富な着付け師を募集しています。気になる方はぜひ応募してみましょう。
まとめ
着付けの勉強方法、着付け師になるまでの流れについて見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
着付けは特殊な技術であるため、やはり習得するのは容易くありません。しっかり学び、様々な要望に応えられるだけの技量、トラブルにも冷静に対応できる臨機応変さが求められます。
これから着付け師を目指そうという方も、ぜひ本記事を参考にしてみて下さいね。
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