着物を着ているときの正しい座り方とは?着崩れの対処法についても解説
日本の伝統文化として、古くから存在する着物。
普段着物に着慣れていない方は、いざ着物を着たときにどういった点に気をつければよいかわからないものです。
普段着と違い、なかなか動きが制限される着物ですが、座り方も特に重要です。
座り方が悪いと、着崩れを起こしてしまう可能性もあります。
ここでは、着物での正しい座り方や着崩れが起きてしまった際の対処法について紹介します。
ぜひ、最後までチェックしてみてくださいね。
着物での正しい座り方
着物には正しい座り方があります。
ここでは、椅子への座り方と正座の際の座り方、車に乗るときの座り方についてみていきます。
椅子への座り方
着物を着て椅子に座る際には、まず姿勢を正し、背筋を伸ばすことが重要です。
椅子の前に立ち、ゆっくりと膝を曲げて腰を下ろします。
このとき、袖や裾が引っかからないように注意しましょう。
背もたれに深く寄りかからず、軽く腰掛ける程度にすると、着物のシワや着崩れを防ぐことができます。
また、膝を軽く閉じて足を揃えることで、美しい姿勢を保ちやすくなります。
長時間座る場合は、こまめに体を動かし、裾や帯の位置を確認して整えることが大切です。
これにより、着物の美しいラインを維持しながら、快適に過ごすことができます。
正座するときの座り方
正座は日本の伝統的な座り方で、着物を着ているときも美しく見える姿勢が求められます。
まず、床に膝をつき、両足の親指を重ね合わせます。
背筋を伸ばし、肩の力を抜いてリラックスしましょう。
腰をまっすぐに保ちながら、ゆっくりと膝を曲げてお尻をかかとに乗せます。
このとき、帯が崩れないように注意しながら、手は自然に膝の上に置きます。
膝は少し開いても構いませんが、できるだけ揃えるようにすると、より美しい姿勢になります。
また、裾を軽く引っ張り、シワを伸ばして整えると、見た目がさらに良くなります。
長時間の正座は足がしびれることがあるので、時折足を解放し、着物の着崩れを確認しながら休憩をとることも大切です。
正しい正座の姿勢を保つことで、着物の美しさを引き立て、品格を感じさせることができます。
車に乗る時の座り方
着物を着て車に乗る際には、着崩れを防ぐために慎重な動作が必要です。
まず、ドアを開けてシートに対して横向きに立ちます。
このとき、裾が引っかからないように少し持ち上げておくと安心です。次に、腰を軽く折り曲げながら、ゆっくりと腰を下ろし、シートに座ります。
その際、帯がシートに当たらないように注意しましょう。
座ったら、両足を揃えて車内に引き入れますが、足元のスペースが狭い場合は、一度片足ずつ入れるとスムーズです。シートベルトを装着する際も、帯や襟元が崩れないように丁寧に行いましょう。
シートベルトが帯の上にくるときは、帯の位置を調整して負担を軽減することが大切です。
降車時も同様に、足を揃えて外に出し、裾を整えながらゆっくりと立ち上がります。
このように丁寧な動作を心がけることで、着物の美しさを保ちながら快適に車を利用することができます。
座り方が悪く着崩れを起こしてしまった際の対処法
着物を着ているときに座り方が悪く着崩れを起こしてしまった場合でも、適切な対処法を知っていれば、美しい姿を取り戻すことができます。まず、最も重要なのは冷静に対処することです。慌てて直そうとすると、かえって状況が悪化することがあります。
帯が緩んでしまった場合は、鏡の前で帯を確認し、必要に応じて帯締めをしっかりと結び直します。帯の位置がずれてしまった場合は、帯全体を左右に軽く引っ張りながら正しい位置に戻します。また、帯揚げや帯留めがずれている場合も同様に調整します。手鏡を使うと背中の帯の様子も確認しやすくなります。
襟元が崩れた場合は、襟の位置を整えながら、内側の襦袢も一緒に調整します。襟が広がりすぎている場合は、襦袢の襟を引っ張り、外側の襟と合わせて整えると良いでしょう。襟元がきつくなっている場合は、反対に少し緩めて自然な形に戻します。
袖や裾が乱れた場合は、立ち上がって裾を軽く持ち上げながらシワを伸ばし、整えます。袖が引っかかっている場合は、袖口から手を通して内側から外側へと滑らかに引っ張ります。
これらの対処法を覚えておけば、着崩れが起こっても慌てることなく対応できます。日常的に着物を着る機会が少ない方は、事前に基本的な着付けの方法を学んでおくと、より安心して着物を楽しむことができるでしょう。
まとめ
ここまで、着物での正しい座り方や着崩れの際の対処法について解説しました。
正しい座り方について、理解できましたでしょうか?
普段着物を着る機会がない方は、座るという動作一つとっても、どうすればよいかわからないものです。
また、着物の初心者は着崩れも注意したいポイント。
この記事を読んで、着物での正しい座り方や着崩れが起きてしまった際のリカバリーの方法について、しっかりとマスターしましょう。
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